ニーズに合わせてベストなネット銀行を見つける方法

電子マネー決済やオンライン送金システムなど、インターネットを介して金銭のやり取りをすることは、近年一般的になりました。そんな中注目されているのが、インターネットを利用してバンキングサービスが利用できるネット銀行です。現在、ネット銀行の数は30近くに及び、どこで口座開設をしたらよいか迷っている方も多いでしょう。

ネット銀行とはインターネットを利用してサービスを提供する銀行のこと。ネット銀行が提供するサービスはインターネットバンキング、オンラインバンキングとも呼ばれます。今回はニーズに合わせてベストなネット銀行を見つける方法を解説しました。

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ニーズに合わせてベストなネット銀行を見つける方法
出典 : ISO Republicより

ネット銀行とは

ネット銀行はインターネットを利用したバンキングサービスを提供する銀行のこと。メガバンクや地方銀行、信託銀行とともに銀行の一つの在り方として浸透しています。主な原資は預金なので「普通銀行」に分類されます。

ニーズに合わせてベストなネット銀行を見つける方法
出典 : ISO Republicより

基本的には実店舗を持たず、Webサイトやアプリを通じて口座開設やお金のやり取りをするのが特徴ですが、UI銀行のように実店舗銀行が運営しているネット銀行もあり、提携銀行の実店舗で相談ができる場合もあります。

ネット銀行のメリットは高い金利と手数料の安さ

ネット銀行は通帳をアプリに集約できるため、銀行を訪れて通帳とキャッシュカードを取り出すことなくスマホ一つでお金の管理ができます。ネット銀行の金利はメガバンクや地方銀行と比較すると高めです。基本的にネット銀行は実店舗を持っていません。人件費や実店舗の建設費・運営費・セキュリティ費をカットできるため、その分金利として還元しています。また、ATMでの取引手数料も無料もしくは安いです。

ネット銀行のデメリットはサポート体制

もし口座開設や各種金融商品の購入など、対面で手厚いサポートを受けたい受けたい方にはネット銀行は向いていません。ネット銀行にもサポートサービスはありますが、Webサイトからチャットをする、カスタマーセンターに電話をする、などインターネット上のやり取りを前提としているからです。

ベストなネット銀行を見つけるポイント

一番最初にチェックしたいポイントは、ATMの取引手数料です。入金・出金の最安値は110円、振り込み手数料は110〜330円が相場。メガバンクでは600円程度かかりますので、半額以下の金額で利用できますね。

ニーズに合わせてベストなネット銀行を見つける方法
図 : 筆者作成

他にも金利や証券会社との連携、給与口座として指定できるかなど、ここではベストなネット銀行を見つけるためのポイントを紹介します。

手数料や無料でできる取引回数

1ヶ月に何回くらいATMで取引をしていますか?もし1週間に2回以上取引をするという方は、ATM取引手数料が何回まで無料になるかを確認する必要があります。ネット銀行によっては月に8回程度までしか無料にならない場合もあるからです。振り込みが多い方は他行振込手数料も確認するようにしましょう。

普通預金と定期預金の金利

ネット銀行の金利はメガバンクや地方銀行の金利に比べて高めです。例えば楽天銀行に100万円預ければ普通預金金利は0.1%ですし、あおぞら銀行に至っては普通預金金利が0.2%にもなります。一般的な銀行の金利は0.001%程度ですので、ネット銀行を利用すれば金利が100倍もしくは200倍になる場合もあります。

証券会社と連携できるかどうか

証券会社と連携できるネット銀行はたくさんあります。楽天銀行と楽天証券、auカブコム証券とauじぶん銀行など、ネット銀行と証券会社を連携させることで資金管理の手間が少なくなるでしょう。例えば証券会社の口座残高が少なくなった際に、連携しているネット銀行から自動的に引き出せるといったサービスもあります。証券会社とネット銀行を連携すれば、オンライントレードもやりやすくなるでしょう。

生活スタイルとの相性を確認

ネット銀行を使用するなら、利用できるATMの種類や給与受け取り口座として利用できるかなど、生活スタイルとの相性を確認する必要があります。例えばあおぞら銀行の場合、利用できるATMはゆうちょ銀行とセブンATMのみ。もし近くに郵便局やセブンがない場合は手続きの利便性が下がってしまうかもしれません。

セキュリティも大切

ネット銀行の使用で懸念されるのがセキュリティの問題。ネット銀行の口座情報を狙った犯罪が発生しているのも事実です。2019年11月には不正送金被害が573件発生、被害額は約7億7,600円にも及びました。ネット銀行ではWebサイトをSSLでWebサイトを保護したり生体認証を導入したり、さまざまなセキュリティ対策に取り組んでいます。

ネット銀行のローン商品

ネット銀行は一般的な銀行と同じように住宅ローンやカードローンといった金融商品を販売しています。住宅ローンを提供しているネット銀行には、楽天銀行、ソニー銀行、auじぶん銀行、イオン銀行など。審査について一概に「厳しい/ゆるい」と言うことはできませんが、一般的にネット銀行のローンは保証料が無料でその代わりに「手数料(通常借入額の2%)」が必要です。

ニーズに合わせてベストなネット銀行を見つける方法
出典 : ISO Republicより

ネット銀行のローン商品は一般的に低金利で団信サービスが充実しています。メガバンクよりも補償が充実しており、じぶん銀行の「がん50%保障」、楽天銀行の「全疾病特約」などは有名。

また、楽天銀行やイオン銀行など大手ネット銀行ではカードローンも提供しています。楽天銀行のカードローンは実質年率年0.95〜7.25%で限度額は10万〜800万円。最短翌日には借入ができます。

おすすめのネット銀行5選

ネット銀行の口座開設は銀行に赴くことなくオンライン上で簡単に行えます。口座開設にかかる日数も1〜3日と非常にスピーディーです。

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出典 : ISO Republicより

今回は手数料・金利・使い勝手という3つのポイントでおすすめのネット銀行を選びました。お得なキャンペーンを行っている場合もありますので、タイミングが合えば利用してみましょう。

生活圏に組み込みやすい「楽天銀行」

楽天経済圏の方なら絶対に利用したい楽天銀行。金利が最低でも0.02%と高く、楽天ポイントも効率的に貯まります。楽天証券と連携できる点もメリット。楽天銀行と楽天証券を連携することで得られる特典の総称を「マネーブリッジ」といいますが、連携すれば金利が優遇され普通預金金利が5倍になります。ATM手数料は月7回まで無料。取引回数はそこまで多くないが、投資や引き落とし専用口座として使いたい方におすすめします。

独自の会員プログラム制度あり「SBI新生銀行」

SBI新生銀行では取引に応じてnanacoやdポイントなどが貯まるユニークなサービスを提供しています。また、預け始め3ヶ月は金利が1%、1年間は0.3%とキャンペーン金利が非常に高いのが特徴です。独自の会員プログラム制度を設けており、シルバーランク以上になるとコンビニのATMで何回でも無料取引ができます。

80年以上の老舗「商工中金」

政府との共同出資で設立された「商工中金」こと、株式会社商工組合中央金庫。預入業務もおこなっており、銀行業務もおこなっています。その中でも商工中金ダイレクトは、商工中金が提供するインターネットバンキングサービスです。新規口座開設者の場合は金利0.22%で利用でき、預金保険制度にも対応しています。自動ログアウト制度も導入しており、安心して利用できます。

何回でも手数料がかからない「イオン銀行」

生活用の口座としてこまめに出入金がしたい方におすすめなのがイオン銀行。イオン銀行ではイオン銀行では365日24時間何度でも手数料が無料で、みずほ銀行・三菱UFJ銀行・ゆうちょ銀行で最大月5回まで手数料が無料になります。イオン銀行のATMは全国に6000台以上設置されており、スーパーにも置かれていますので、イオン系列のスーパーをよく利用する方にもおすすめです。

普通預金金利が銀行平均の100倍「UI銀行」

UI銀行は、東京きらぼしフィナンシャルグループによる2022年に誕生したネット銀行。無条件で普通預金金利が0.1%、定期預金金利が0.2%になります。預金専用の口座として開設すれば、メガバンクよりもお得に預金ができるでしょう。ATMの出金手数料も最大20回まで無料。他行への振込手数料も85円なので頻繁に取引をする予定の方におすすめです。東京きらぼし銀行で対面相談ができる点も魅力です。

ネット銀行に関するQ&A

ここではネット銀行の入金方法や法人でも利用できるのかなど、より詳しい情報を確認しましょう。

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出典 : 写真AC

子供名義で口座開設を考えている方、よりセキュリティを高めたい方はご覧ください。

ネット銀行の入金方法は?

ネット振込もしくはコンビニのATMから入金できます。ただし無料で取引ができる回数に限りがありますので、事前に確認しましょう。

法人でもネット銀行を利用できますか?

可能です。ネット銀行は基本的に法人の月額手数料がかからず、各種手数料もメガバンクより安く設定されています。

子供名義でネット銀行の口座を開設できますか?

できます。ただし休眠口座にならないよう、定期的に取引をするようにしてください。

定期預金金利が高いネット銀行はどこですか?

SBI新生銀行では、定期預金金利が0.3%と高いです。また、地方銀行のインターネットバンキングでは比較的金利が高めになる傾向があります。

ネット銀行のセキュリティを高める方法はありますか?

第三者にパスワードを共有しない、定期的にパスワードを変更する、個人情報が盗まれてしまうような怪しいサイトは利用しない、これらに気をつけましょう。

まとめ

ニーズに合わせてベストなネット銀行を選ぶには、手数料・金利・生活スタイルとの相性を確認するようにしましょう。家賃支払いや子どもの習い事など、特定の銀行に定期的な振り込みがある方は、振り込み手数料で選ぶのもおすすめです。ネット銀行は安全性が不安かもしれませんが、実店舗があったりペイオフ制度が利用できたり、安心して利用できる銀行もたくさん存在します。ぜひ本記事を参考にニーズに合ったネット銀行を見つけてくださいね。

*銀行の口座開設にはリスクが伴います。口座を開設する際は各銀行の利用規約をよく確認するようにしましょう。

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