今や生活の中で現金を使う機会はめっきり減ってきました。電子マネーやクレジットカードは気軽に使えて大変便利ですが、なぜかお金が貯まらない…そんな状況に陥ってはいませんか?そんな方は今こそ家計簿をつけて収支動向を定量化し、出費の無駄を省いていきましょう。
今回は家計簿のつけ方やメリットをまとめました。家計簿をつける意味は、消費の動向を把握し、収支の無駄をあぶり出すことにあります。ぜひ本記事を参考に、家計をコントロールして、余裕のある生活を目指しましょう。
・そもそも家計簿とは?
・家計簿のつけ方
・家計簿に入れておきたい項目
・家計簿をつける意味は?メリットを解説
・家計簿をつける方法
そもそも家計簿とは?
家計簿とは収支と支出を記録したものです。雑誌「婦人之友」の創設者であり、日本初の女性新聞記者である羽仁もと子氏が1904年に考案したのが始まり。婦人之友社から「羽仁もと子案家計簿」は現在でも発売されています。
家計簿の役割は家庭の支出を把握して家計を管理することです。全ての収支を書き出すことで出費の無駄を把握し削るべき項目を洗い出します。
特に貯金や節約を目指す方には、手軽にできる最適な方法といえるでしょう。家計簿をつけ始めたら少なくとも半年は続けることをおすすめします。半年間続ければ家計の傾向やリズムがつかめてくるはずです。
余裕が生まれれば、貯蓄や投資を始めてみてください。家計簿の目的は「収支を記録すること」ではなく「収支を記録して家計を改善すること」なので、積極的な資産運用が大切です。
家計簿のつけ方
ステップ1 : まず、予算を決めて固定を記入しましょう。固定費には家賃・住宅ローンなどの居住費や保険料、子どもの給食費、習い事費などが挙げられます。予算は予想外の支出があることを想定して少し余裕を持って設定しておいてください。
ステップ2 : 続いて毎日の支出を記録していきます。買い物をした際はレシートを保管しておき、何をどれくらい購入したのか記録していきましょう。例えば食費の場合、品目を全て記入する必要はありませんが、嗜好品や外食費などはきちんと記録しておいてください。
ステップ3 : 最後に家計の支出を計算しましょう。予算を超えているのはどんな時期なのか、予算を大幅に下回ったのはどんな生活をしたからなのか、など家計の「クセ」をよく観察します。一般的に子どもが生まれたり、転職したり、ライフステージの変わり目には予算をオーバーしやすいです。
「通信費が高い」「嗜好品を買いすぎている」など改善すべき点が見つかれば、すぐに改善しましょう。改善後どのように家計に響くのか、再び記録し観察していきます。
家計簿に入れておきたい項目
家計簿の項目は大きく分けて「固定費」と「変動費」の2つに分けられます。項目を正しく選ぶことは家計を正しく見直すことにつながりますので、項目選びはしっかり行いましょう。
固定費とは収入にかかわらず発生する一定額の費用のこと。固定費で入れておく項目は住居費、保険料、通信費、自動車費、光熱費、教育費などです。節約を考えている場合は、スマホや保険のプランを変えられないか、など固定費から根本的に見直していきます。
変動費とは毎月支出があるものの金額が一定でないもの、もしくは不定期で支出が発生する費用のことです。変動費で入れておく項目は、食費、日用品費、交際費、交通費、医療費、美容費、特別費など。特別費とは結婚式や引っ越しなど不定期で発生する支出です。
コツとしては、特別費に関しては詳細を記載すること。なんでも特別費に入れてしまうとなぜ緊急の出費があったのか分かりづらく、論理的な家計分析ができなくなるからです。
家計簿をつける意味は?メリットを解説
家計簿の最大のメリットは「無駄遣いをなくせる」こと。いつ何をどれくらい買ったのか、毎月どれくらいのお金が出ていくのか、などを数字として把握することで消費動向を把握し、無駄な出費を抑えることができます。
また、収支が明確になりお金を使うことに対する意識が高くなる点もメリットです。きちんと収支を記録することでお金の流れをつかめ、「よくわかないけどお金がない」といった状況を避けられます。
計画的に貯金をしたい方にも家計簿はおすすめです。貯金に回す余剰金をいかにして生み出すか、家計簿があれば判断しやすくなるでしょう。また、物価の動向を把握することができますので、底値を意識して買い物ができるようになります。
特に使途不明金が多い、無駄遣いしていないのになぜか貯金できない…そんな方は家計簿をつけることで計画的にお金が使えるようになります。
家計簿をつける方法
家計簿をつける方法は「家計簿ノートを使う」「エクセルを使う」「アプリを使う」の3つ。どの方法でも家計簿の付け方は変わりませんが、それぞれメリットとデメリットがあります。
家計簿ノートを使うメリットは、家計簿としてだけでなく日記としての役割も果たしやすい点。例えばその日子どもが描いてくれた絵やコンサートのチケットを貼り付けるなど、見返すのが楽しくなるようなノートが作れます。一方、自動計算ができない点は家計簿ノートのデメリットでしょう。
自動的に計算ができる点は、エクセル家計簿のメリットです。入力するだけで自動的に計算結果が表示されるため、家計簿を効率的につけられます。しかし、操作がやや難しい点はデメリット。エクセルの関数が崩れた時に直すのも大変ですし、毎日パソコンを開いてエクセルで操作をするのは、パソコンが苦手な方からすると骨が折れるかもしれません。
家計簿アプリを使うメリットは、とにかく簡単に家計簿がつけられるところ。中には、レシートをカメラにかざすだけで読み込んでくれるアプリもあります。何よりスマホは毎日持ち歩く身近なものなので、家計簿をつけるハードルがグンと下がるでしょう。ただし、アプリの安全性を確かめる必要がある点はデメリット。無料で使えるからこそ、きちんとセキュリティ面を確認する必要があります。
まとめ
家計簿の目的は家計の動きを把握してお金を貯めることです。家計簿をつけること自体が目的ではありませんので、家計簿をつけて満足するのではなく、つけた家計簿を分析し生活に反映させるまで地道に続けていきましょう。